絶縁材料

日々、私たちの周りで使われている電気機器。

それらが安全に、そして効率的に動作するためには、「絶縁材料」が欠かせません。

絶縁材料は、電気や熱の流れをコントロールし、私たちと機器を守るために

静かにその役割を果たしています。

しかし、その選択は一筋縄ではいきません。

素材の種類、用途による要求性能、環境への影響など、考慮すべき点は山積みです。

有恒商会では、豊富な経験をもとに、お客様一人ひとりのニーズに合わせた絶縁材料の提案を行っています。この記事では、絶縁材料の基本について解説し、取り扱い実績や使用事例も紹介します。

絶縁材料とは?

絶縁材料とは、電気や熱の伝導を絶つために用いられる絶縁体のことです。

古くは空気、綿糸、硫黄(いおう)、パラフィン、ガラスなどの天然物が用いられていました。
現在は合成樹脂系材料(ポリ塩化ビニル、合成ゴム、ポリエチレン、

ポリエステル、エポキシ、シリコーンなど)が広く用いられています。


合成樹脂材料は、天然材料と比べ、電気絶縁性、耐熱性、機械的特性が著しく優れているため、

重電関係の高電圧・大容量化やエレクトロニクス関係の小型・軽量化に大きく貢献しました。

おもな絶縁材料について

(1)気体絶縁材料


空気のほかに、窒素、炭酸ガス、六フッ化硫黄などがあり、しばしば加圧して用いられます。

フッ素ガスと硫黄から合成される六フッ化硫黄は、絶縁耐力に優れた不活性、不燃性の気体で、ガス絶縁変圧器やガス絶縁遮断器などに使われています。

しかし、地球温暖化係数が高いとされ、その使用が抑制されるようになりました。

(2)液体絶縁材料


植物性油、鉱油、合成絶縁油があり、乾性油などの植物性油が絶縁油の原料として使用されています。

鉱油および合成絶縁油は変圧器、コンデンサー、ケーブルなどの油入(あぶらいり)電気機器の絶縁、冷却に用いられています。

2000年ごろから、植物性油が環境に優しいとして見直されつつある状況です。

(3)無機固体絶縁材料


電気・電力用途としては、マイカ(雲母(うんも)、磁器(セラミックス)、ガラスなどがあります。

マイカ

絶縁性、耐熱性が非常によい天然産の結晶で、白マイカや金マイカが、板、シート、テープなどのマイカ製品に加工され、コイル、その他の絶縁に広く用いられています。

磁器

鉱物質粉末を成形して高温で焼成したもので、碍子(がいし)、碍管に用いられる長石磁器や、高周波用絶縁物、半導体用パッケージなどに用いられるステアタイト磁器、アルミナ磁器などがあります。

ガラス

硬くもろいが、透明で耐熱性、絶縁性がよい材料で、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、シリカガラス(石英ガラス)などが電球、ブラウン管などに用いられます。

ガラス繊維

溶融ガラスを引き伸ばし、細い繊維にしたガラス繊維は、ワニスガラスクロス、積層板の基材、電線の被覆などに用いられています。

なお、半導体素子の内部の絶縁には二酸化ケイ素SiO2(シリカ)などの無機固体絶縁体が用いられています。

(4)有機繊維質材料


紙、綿糸、絹およびポリエステル、ポリアミド(ナイロン)などの合成繊維が絶縁に利用されています。

紙は古くから絶縁油などに含浸させて、変圧器、ケーブル、コンデンサーの絶縁に使用されています。

(5)樹脂系材料

天然樹脂材料


セラック、ロジンなどのが古くから絶縁塗料の原料として用いられています。

合成樹脂系材料

合成樹脂は熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂に分けられます。

使われ方はさまざまで、電線被覆材、成形品、積層品、絶縁塗料などが挙げられます。

熱可塑性樹脂

ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル など

熱硬化性樹脂

フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂 など

(6)ゴム系材料

ゴムの種類は、天然ゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴムなどが挙げられます。

ゴムで電線を被覆したり、成形品として製品となります。

(7)塗料系材料

天然樹脂または合成樹脂などを溶剤に溶かしてつくったコイルワニス、エナメルワニスなどの絶縁塗料が、絶縁および絶縁処理材として広く用いられています。

取り扱い実績

・カプトン(ポリイミド)テープ

・テフロンテープ

・シリコーンゴムテープ

・ポリエステルテープ

・ビニルテープ

・ガラスクロステープ
・ノーメックスペーパー

・フォーメックスシート

・熱硬化性樹脂積層板

・マイカ(雲母)

・セラミックス

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