FEファインシートは、超耐薬品性と耐熱性を兼ね備えたフッ素ゴムシートです。
パーフロロゴムに相当する性能を持ちながら、エーテル類、アミン類、ケトン類など、
幅広い薬品に対して優れた耐久性を持っています。
「求める耐薬品性が一般的なフッ素ゴム(FKM)ではカバーしきれないけど、
パーフロロゴム(FFKM)は価格が高すぎる・・・。
価格を抑えつつ、耐薬品性があるゴムを探している」
という方に、ぜひおすすめしたい製品です。
目次
FEファインシートの特長
柔軟性とクッション性
柔軟性とクッション性に優れているFEファインシートは
クリープ現象(コールドフロー)を起こさないため、
「PTFE(ソリッド)のパッキンを使い続けていたら
締め付け部が徐々に変形して漏れてしまった!」
という現象を防ぐことができます。
FEファインシートの性能について
耐薬品性
パーフロロエラストマーに匹敵する耐薬品性を持っています。
詳細は下の物性比較表をご確認ください。
耐熱性
使用温度範囲は-40℃から200℃までとなります。
耐引裂性と薄膜加工
優れた耐引裂性を持ち、40μmの薄膜シート加工も可能です。
一般フッ素ゴム FKM | FEファインシート | パーフロロ フッ素ゴム(FFKM) | |
使用温度 | -20~200℃ | -50~200℃ | 0~300℃ |
アセトン | × | ○ | ○ |
MEK | × | ○ | ○ |
エチルエーテル | × | ○ | ○ |
NMP | × | ○ | ○ |
酢酸エチル | × | ○ | ○ |
水酸化カリウム | × | ○ | ○ |
TMAH | × | ○ | ○ |
THF | × | ○ | ○ |
メタノール | × | ○ | ○ |
エタノール | ○ | ○ | ○ |
ガソリン | ○ | ○ | ○ |
エンジンオイル | × | ○ | ○ |
ギアオイル | × | △ | ○ |
耐熱グリス | × | ○ | ○ |
エチレンジアミン | × | △ | ○ |
無水酢酸 | × | ○ | ○ |
濃硫酸 | ○ | ○ | ○ |
塩酸 | △ | ○ | ○ |
硝酸 | × | ○ | ○ |
水酸化Na | × | ○ | ○ |
アンモニア水 | × | △ | ○ |
冷却水 | × | ○ | ○ |
スチーム(熱水) | × | △ | ○ |
パーフロロフッ素ゴム(FFKM) 各社銘柄・・・カルレッツ、 ダイエルパーフロ
原反シート 製造可能サイズについて
厚み 0.04~0.1mm: 最大 250mm×1500mm
厚み 0.5~5mm::最大 600mm×600㎜
※シートからの打ち抜き加工・カッティングプロッターでの加工も承っております!
よくあるご相談・提案事例
Q.パーフロロゴム(FFKM)との違いは?
A.パーフロロゴムは耐熱300℃に対して、FEファインシートは200℃となっています。
また、パーフロロゴムと比較してFEファインシートは
ギアオイル、エチレンジアミン、アンモニア水、スチーム(熱水)への
耐久性能は低い傾向となります。
材料選定の際は、一度有恒商会へご相談ください!
おわりに
FEファインシートは、耐薬品性と耐熱性を兼ね備えたフッ素ゴムシートとして、
長寿命化・コストダウンに貢献します。
「パーフロロゴム(FFKM)を使うまでもないけど、耐薬品性のある材料を探している」
「PTFE(ソリッド)では漏れが発生しやすく困っている」
「材料選びを専門の人に相談したい!」
という方はぜひご相談ください。
有恒商会には、カッティングプロッターや打ち抜き加工設備も完備しておりますので
小ロットでの加工や試作対応も可能ですので、お気軽にお声掛けください!